【保護者様向け】小中学生の理科は「なぜ?」が面白い!家庭学習のサポート方法~理科編~

「うちの子、理科が苦手で…」「実験は好きみたいだけど、テストの点数に結びつかないんです」
希飛塾でも、保護者様からこのようなご相談をいただくことが少なくありません。特に理科は、小中学生の段階で「暗記科目」と捉えてしまうか、「身の回りの不思議を解き明かす面白い科目」と捉えるかで、その後の成績や学習意欲に大きな差が生まれる教科です。
今回のブログでは、お子様の知的好奇心を最大限に引き出し、理科の学習を楽しく、そして効果的に進めるための、家庭学習のサポート方法~理科編~について、具体的なアプローチをご紹介します。
◆ なぜ理科でつまずいてしまうのか?
まず、なぜお子様が理科に苦手意識を持ってしまうのか、その原因を考えてみましょう。
①言葉が難しい:光合成、飽和水蒸気量、イオンなど、日常生活では使わない専門用語が多く、イメージが湧きにくい。
②目に見えない現象:電気や気体の性質、化学変化など、直接目で見ることができない抽象的な概念を理解する必要がある。
③知識の積み重ね:小学校で学んだ基礎が、中学校でのより複雑な内容の土台となるため、一度つまずくと遅れを取り戻しにくい。
これらの「壁」を乗り越えるために、ご家庭でできるサポートは「教える」ことだけではありません。お子様の「なぜ?」「どうして?」という純粋な好奇心に寄り添い、一緒に面白がることが何よりの特効薬になるのです。
◆ 実践!今日からできる理科学習サポート3つのステップ
ステップ1:日常の中に「理科のタネ」を見つける:まずは、お子様と一緒に身の回りにある「不思議」を探してみましょう。キッチンで 「どうしてお湯を沸かすと泡が出るんだろう?」(物質の状態変化) 「切ったりんごの色が変わるのはなぜ?」(酸化) 「ホットケーキが膨らむのはどうして?」(化学変化・炭酸水素ナトリウムの分解)。お風呂で 「どうして鏡は曇るんだろう?」(結露・気体の状態変化) 「湯船に浮かべたものが動くのはなぜ?」(対流)。お散歩中に 「この植物の名前は何かな?葉っぱの形が違うね」(生物・植物の分類) 「今日の雲は昨日と形が違うね。明日の天気はどうなるかな?」(地学・気象)。
ポイントは、すぐに答えを教えないことです。「どうしてだと思う?」と問いかけ、お子様自身の頭で考える時間を作ってあげてください。タブレットなどで一緒に調べるのも良いでしょう。「知らなかったことを知る楽しさ」を親子で共有する体験が、学習意欲の原動力となります。
ステップ2:目に見えないものを「見える化」する
抽象的で分かりにくい概念は、図や簡単な実験で「見える化」してあげましょう。
簡単な図を描いてみる 例えば、植物の「光合成」。ただ言葉を暗記するのではなく、太陽の光を浴びて、根から水を、葉から二酸化炭素を取り入れて、栄養(デンプン)と酸素を作り出す様子を、お子様と一緒に絵に描いてみましょう。キャラクターのように擬人化してみるのも面白い方法です。
動画コンテンツを活用する YouTubeやNHK for Schoolなどの教育動画には、大掛かりな実験やCGを使った分かりやすい解説がたくさんあります。百聞は一見に如かず。特に化学変化や天体の動きなどは、映像で見ることで直感的な理解に繋がります。
身近なものでプチ実験 食塩や砂糖が水にどれだけ溶けるか試してみたり(溶解度)、10円玉をお酢でピカピカにしてみたり(酸化と還元)。特別なキットがなくても、家庭にあるもので十分に科学の入り口を体験できます。
ステップ3:知識を「使える武器」にする
インプットした知識は、問題を解くことで初めて定着し、「使える武器」になります。
用語は「仲間」で覚える 理科の用語を覚えるのが苦手なお子様には、関連する言葉をセットで覚える「仲間分け」が効果的です。「火山」というテーマなら、「マグマ」「溶岩」「火山灰」「火成岩」などを一つのグループとして関連付けてインプットします。
計算問題は「なぜこの式を使うのか」を言葉にする 速さや濃度、圧力などの計算問題でつまずく場合、公式の丸暗記が原因かもしれません。ただ式に数字を当てはめるだけでなく、「なぜ距離を時間で割ると速さが出るのか」といった公式の意味を、お子様自身の言葉で説明してもらいましょう。意味を理解できれば、応用問題にも対応できる思考力が身につきます。
間違いは「宝物」 問題を解いて間違えてしまったときこそ、学力アップの最大のチャンスです。「どうしてこの答えだと思ったの?」とお子様の考えを一度受け止めた上で、解説を一緒に読み、「どこで勘違いしちゃったか見つけよう!」と声をかけてあげてください。間違いの原因を自分で発見する経験が、同じミスを防ぐ力になります。
最後に、理科の学習において、ご家庭で最も大切にしていただきたいのは、お子様の「知りたい」という気持ちを育むことです。テストの点数だけを追いかけるのではなく、日常の不思議に目を向け、共に考え、驚き、感動する。そんな経験の積み重ねが、お子様の知的好奇心に火をつけ、学ぶことの本当の楽しさを教えてくれます。
もちろん、学習内容が専門的になり、ご家庭でのサポートだけでは難しい場面も出てくるかと思います。「お子様に合った学習計画を立ててほしい」 「苦手な単元をプロの視点から徹底的に解説してほしい」
そのような時は、どうぞお気軽に希飛塾にご相談ください。一人ひとりの「なぜ?」に丁寧に向き合い、お子様が自信を持って理科の学習に取り組めるよう、全力でサポートさせていただきます。