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受験が終わった三月のこと

ほぼ受験結果が出そろう三月になると、
受験生だった生徒たちの表情からは緊張が解け、
逆にこれから受験生になる生徒たちの表情がより一層引き締まり、
これまでの教室の雰囲気からは少し変わります。

実際に受験を終えた生徒たちが入ってくるとき、
私はいつもその顔を見てしまうんです。
うまく言葉にできないんですが、ほんの数ヶ月前と、どこかちがう。
特別なことが起きたわけじゃない。
ただ、なんというか、やりきった人の顔、とでも言うんでしょうか。

合格した子も、そうじゃなかった子も、おんなじ顔をしているんです。
それが毎年、不思議で。

思い返すと、こんな子がいました。
最初は30分も集中が続かなくて、自分でも嫌になってたみたいで。
それが受験直前には、気づいたら2時間ぶっ続けで問題を解いてる。
本人はたぶん気づいてないんですよね、自分がそんな風に変わったこと。

「どうせ無理」って言ってた子が、いつのまにか質問しに来るようになってたり。
点数に一喜一憂してた子が、最後には「次、何やればいいですか」って聞いてきたり。

そういうのって、成績表には残らないじゃないですか。
生徒たちをずっと指導させてもらってきて、そっちのほうがずっと大事だと思っています。

合格は、もちろんうれしい。
でも、正直に言うと、受験で一番大きなものって、
合格じゃないと思ってるんです。
「あ、自分って本気出せるんだ」って気づくこと。
それに尽きる気がして。

やめたくなった夜が、絶対あったはずなんです。
それでも机に向かった。
それだけのことなんですけど、それって簡単じゃないし、本当にすごいことなんです。

結果が思うようにならなかった子に、毎年言いたいことがあって。

これまで多くの受験生、卒業生を送り出してきたんですが、
受験の結果と、その後の人生って、あんまり一致しないんですよ。

高校に入ってから急に伸びる子、大学受験で化ける子、
社会に出てからはじめてエンジンがかかる子。
人生って、受験よりずっと長いから。
だから落ち込まないで。というより、
落ち込んでもいいけど、それがすべてじゃないよ、と。

保護者の方も、この一年、いろんな気持ちがあったと思います。
励ましてあげられた日ばかりじゃなかったかもしれない。
何もできなくて、ただ見てるしかなかった夜もあったんじゃないかな、と。
でもお子さん、ちゃんと変わりましたよ。数字には出てこないところで、確かに。

在校生の子たちへは、いよいよあなたたちの番ですね。
先輩が背中で見せてくれたことを、ぜひ自分も引き継いでください。
全力で取り組んでみてください。
本気でやってる人って、やっぱり違うから。

三月、卒業していく生徒たちを見送るとき、毎年同じことを思います。
この子たちならきっと大丈夫だって。

根拠はないんですけど、でも本当にそう思う。

新しい場所で、うまくいかないこともあるでしょう。
それでもね、受験をくぐり抜けてきた経験って、じわじわ効いてきます。
すぐじゃないかもしれないけど。

いつかふと、あのときのことを思い出す日が来ると思います。
そのとき、悪くなかったな、と思えたらそれで十分です。

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